今回は、既存の建物や建造物の解体工事を専門としている解体屋と呼ばれる業者について、その歴史や将来性、仕事内容や給与、注意点などを詳しく解説していきたいと思います。建設業では必要不可欠な存在である解体屋に是非、興味を持って頂けたら幸いです。

解体屋とは

解体屋とは、建物や家屋などの構造物を安全に解体する業者の事です。築年数が長くなり劣化して倒壊の恐れがある建造物の解体や、新築の建物を計画する際に既存の建物を撤去するプロフェッショナルで、建造物の状態や構造、周囲の環境に合わせて適切な解体方法を選定して行います。

勿論解体屋の中でも木造を専門にしている会社や、鉄骨造、鉄筋コンクリート造の解体が得意な業者もあり、その特徴は様々です。

歴史

解体業の歴史は古く、明治初期に解体工事を専門に請け負う業者が登場してきたと言われています。明治以前は大工職や鳶職の人たちが建造物の取り壊しを担っていたらしいです。戦前の一般的な家屋は木造住宅の物が多く、解体工事は基本的に手作業で行われていました。コンクリート造であっても、ハンマーやノミを活用して解体していたという記録もあります。

昭和後半には建設用重機の流通も増え、解体業でも重機を使った解体が増えていきました。鉄骨造や鉄筋コンクリート造といった、手作業ではどうしても解体しきれない強固な建物が増えてきたのも要因の一つです。

現代ではワイヤーソーや水圧で解体する新しい方法も登場してきており、環境問題や廃棄物の削減といった対策も踏まえて常に変化しています。

将来性 

解体業の将来性、需要は今後も増えていくと言える業種です。人口の高齢化が進んでいる日本では空き家が年々増えており、老朽化に伴い解体をしなければいけない日が必ず来ます。また、高度経済成長期に建設されたビルやマンションなども同じく築年数が50年を越えてきている物が多く、安全上の観点からも解体が必要となってくるものが増えていくでしょう。

スクラップアンドビルドで建物の新陳代謝を促すためにも、解体業は社会にとって無くてはならない存在ですので、解体業で必要となる重機の操縦資格や廃棄物の処理知識などを持っておけば仕事に困る事もすくなくなるでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回は解体屋の概要や、歴史、その将来性について解説させていただきました。次章では実際の仕事内容や給与について説明していきますので、最後まで読んでいただければ幸いです。