一人親方は個人事業主であり、審査に通らないのではという不安があります。しかし、一人親方は住宅ローンが組めないわけではありません。会社員と比べて審査が通りにくくはなりますが、あくまでも通りにくいというだけであって審査を通れないわけではないのです。
では一人親方がどうすれば住宅ローンを組めるのかについてご紹介していきます。
住宅ローンが組める条件
一人親方が住宅ローンを組む場合、会社員と違って意識して行わなければならないことがあります。
例えばいろんなものを経費に計上して黒字を少なくすることで税金を抑えることができます。しかしその結果利益が減ってしまった場合、利益が出ていない事業と言うことで住宅ローンを取りにくくなるでしょう。
つまり通常であればよしとされていることであっても、住宅ローンを組むと考えたときにデメリットになり得ることもあります。
ここでは住宅ローンが組める条件を3つ紹介したいと思います。
【ブラックリストに載っていないこと】
まず1つ目の条件としてブラックリストに載っていない事が挙げられます。ブラックリストとは借金やクレジットカード等の分割払いで信用を傷つけた場合に乗るリストのことです。正確には信用情報と言って、管理している信用情報組織がありまして、そこで過去にどんな借金をしたのか、しっかりと毎月遅延なく返せていたのかなどを確認することができます。
これは一般人が見られるものではなく、金融機関が審査をする時のみに利用できる情報です。 しかも審査をお願いした場合にしか見ることができません。
つまりブラックリストと言うのはいつでも開示されているものではありません。
このブラックリストに載っていると基本的には住宅ローンはおろかクレジットカードを持つことさえも難しいでしょう。
ブラックリストに載る条件は2ヶ月以上の滞納であるとか、継続的な軽微な滞納などが重なることが挙げられます。 スマートフォンの分割払いの滞納によってもブラックリストになることもあるようです。
こういったクレジットカードや借金等の支払いを遅れないように 遅延しないようにすること。
その結果ブラックリストにもならず、きれいな信用情報を得ることができるので、住宅ローンの審査にプラスの影響が出るでしょう。
ブラックリストに乗らないことこれが1つ目の条件です。
【過去3年間黒字であること】
そして2つ目の条件が、過去3年間が黒字である事が挙げられます。
会社ではなく個人事業主なので、黒字である事はほぼ間違いないでしょう。 しかしどこかで極端に売り上げが減っていたり、極端に売り上げが上がっていたりしても住宅ローンの審査には悪い影響が出る可能性があります。
何故かと言うと黒字であったとしても、安定した利益が見込めるかどうかというところを信販会社は見ているからです。
そこで急に赤字の年があったり、もしくはとてつもなく大きな黒字があったとしてもそれよりかは安定した売り上げを上げている事業の方が銀行としては+の材料になるでしょう。
つまり過去3年間黒字であることプラス、 売り上げが安定していること、これが住宅ローンに取りやすくなる理由の1つだと思います。
【しっかりと利益を計上していること】
そして3つ目の条件がしっかりと利益を計上していることです。
というのも、個人事業主や法人と言うのは経費を計上できます。 そして経費を計上することによって利益を減らすことができます。 利益を減らす人間なんているものかと思われるかもしれませんが、利益が出れば出るほど払わなければならない税金を多くなります。
ですから利益を減らして支払う税金の額を抑える、いわゆる節税と言うものが存在します。
説明をするためには利益を抑える必要がある。しかし住宅ローンを組もうとした時、利益が少ない事業に従事している人に住宅ローンの審査が通るかと言えばそうでもないでしょう。
つまり節税と住宅ローンの審査は相反する条件です。
自ら住宅ローンを組むまでの3年から5年間においては、しっかりと納税をして利益が出ていることを銀行や信販会社に訴えかけましょう。 節税などをせずしっかりと利益を出ていることを証明できる確定申告が必要になってきます。
ということで住宅ローンを通す3つ目の条件はしっかりと利益を計上している事でした。
会社員であってもしなければいけないこと
一般的な会社員であれば、通常通りに会社に所属して通常通りにクレジットカードを使いしっかりと返済を行い、車のローンを組みその返済も滞りなく行う。
これだけで基本的な住宅ローンの審査は通過できるでしょう。
しかし1人親方を始めとした自営業者に関しては、住宅ローンの審査を通過できるよう普段から意識して生活する必要があります。
普通に生活をするだけでなく、しっかりと節税をせずに納税をしてそして利益を作り、健全な経営をしていることを数字で見せる必要があります。
しかし自営業者であっても、会社員であっても必ずしないといけないこともあります。
2つあります。
【頭金を貯めておくこと】
まず1つ目が頭金を貯めておく必要があります。
頭金があると何がいいのかと言うと毎月の返済額を減らせるというメリットがあります。
それと同時に審査の際に、計画的に資金を貯められる人だと言う信用を得ることもできます。
ただでさえ信用の低い自営業者なので、 そういったお金を管理できるアピールができる事はかなり重要なことでしょう。
住宅ローンを組むと言う事は人生計画の中にあることであって、そこに対し頭金を貯めることができていないとすれば、 お金の管理が甘いと見られても仕方がありません。
通常であれば住宅価格の2割程度を頭金として準備しておくと審査に通りやすいと言われています。 しかし自営業者であればそれ以上の頭金を用意しておいても損はないでしょう。
住宅価格が4千万円だとすれば800万円の頭金を用意しておくことこれがローンの審査に取りやすくなる1つ目の条件です。
【住宅価格が収入の6倍程度であること】
そして2つ目は住宅価格と収入のバランスです。
一般的に住宅価格は年収の6倍から8倍の住宅ローンが通ると言われています。
住宅ローンの金利があればその程度で約35%が住宅ローンの支払いに当てられる計算になる。そうすればしっかりと返済を行うことができるとみられています。
ですから住宅価格の6分の1、年収において稼げるようにしておかなければなりません。
会社員であれば自分の年収を自由にコントロールすることは難しいですが、 個人事業主である1人親方であれば仕事を増やすなりして収入を増やすこともできるでしょう。
住宅ローンを通すために 3年ほどは安定してその年収を稼ぎ続ける必要があります。
住宅価格が3000万円であれば500万円程度、4000万円であれば600万円程度の年収が必要でしょう。
購入予定の住宅の価格から自分の年収のバランスを考えてみましょう。
一人親方でも住宅ローンは組める
一人親方だからと言って、 住宅ローンが組めないわけではありません。
昔一般的な会社員と違って審査は厳しく見られることになります。 自ら普段から住宅ローンを組めるように計画的に生活をしていく必要があります。
頭金を貯めておいたりしっかり納税をして収入を作って置いたり、3年間安定して収入を得る努力をしたり。
面倒ではありますが、住宅ローンを組むとなれば審査を通過しなければいけないので、慎重に行動を重ねましょう。
そういった計画的な行動も、全て銀行口座の数字から見られるのが銀行融資や住宅ローンというものだからです。
まとめ
一人親方は個人事業主のため、社会的信用が低く、クレジットカードさえ審査に落ちてしまうこともあります。住宅ローンも同じですが、コツコツと会社の信用を向上させることが一番の近道であると言えるでしょう。