一人親方が加入しておくべき保険とは
一人親方として多いのが従業員を雇っていない個人事業主です。個人事業主は、一般的な企業に勤めている人とは違い、様々な保険に自分で加入しなければなりません。
しかし、どのような保険に入らなければいけないのか悩んでしまうことがあります。
今回は、一人親方が加入しておいたほうがいい保険の種類を紹介していきます。
一人親方におすすめの保険
生命保険
一人親方に限らず、多くの人が加入しているのが生命保険です。何かしらの事故にあい、亡くなってしまった際に遺族に残すことが出来る保険制度です。多くの人は、1000万円に設定している場合が多いですが、支払う金額を増やすことで3000万円や5000万円にする人もいます。しかし、受取金額が増える分、支払いも厳しくなるので無理はしてはいけません。
また、生命保険は死亡時のみに目が行きやすいですが、病気系や長期入院に関する保障もあるので、加入の際にはその辺も考慮してみましょう。
医療保険
医療保険は、家族のために加入する生命保険に対して、自分の身体のために加入する保険です。病気になってしまい、働くことが出来ない状態にある場合に助けてくれるのが医療保険です。特に三大疾病に備えておくことが大切です。
工事保険(賠償保険)
工事保険は、現場で何かを壊してしまったり、機械を故障させてしまったりした際に損害賠償の一部を負担してくれる保障です。工事に関係する機材や資材はとても高価なものが多く、賠償請求されてしまうと首が回らなくなってしまうこともあります。
そういったことがないように工事保険に入っておきましょう。対物だけでなく対人にも適用されるので、一人親方の多くが加入しています。保険料は業種と売り上げによって決まるため一人親方の場合それほどの費用にはならないでしょう。
任意労災
任意労災は、ほとんどの一人親方が加入している労災保険の上乗せで加入する保険を指します。任意労災に加入する理由は、労災保険だけでは、治療費などの支払いが出来ない恐れがあるためです。工事現場での軽いケガであれば問題ありませんが、重いケガの場合や他の一人親方に依頼し、怪我をしてしまった場合は高額になってしまうのでその保険として加入することが多いです。とはいえ、基本的に労災保険で問題ないので余裕がない場合や迷っている場合は、すぐに加入する必要はないでしょう。
労災の特別加入
労災の特別加入とは、労働者ではなく、経営者である一人親方でも加入できる特別な制度です。本来であれば個人事業主である一人親方は労災保険に加入することが出来ません。
しかし、一人親方の多くは現場で作業することが多いです。現場作業中に労災に加入していない一人親方が怪我をしてしまったら、自費で治療しなければなりません。こういったことをなくすために、一人親方でも労災保険が適用されるようになっているのが労災の特別加入制度です。
一人親方が加入できる労災保険
ネット型労災保険【楽々親方】
まず紹介するのが「楽々親方」という労災保険。この労災保険は、なんとネット型の労災保険になっているので、窓口に手続きをしに行く手間を省いてくれます。
お手持ちのパソコンやスマートフォン、タブレットから登録し、支払いもクレジットカード決済だけでなく、コンビニ払いや銀行振り込みなど複数用意されているのでとても便利。
ネット型と聞くと不安を抱く人もいると思いますが、楽々親方はなんと厚生労働大臣承認の労災保険ですので安心して利用できるでしょう。
1カ月からの短期加入が出来たり、組合費月額450円からなのでコスパも素晴らしい労災保険です。
国の保険【一人親方労災保険組合】
安心できる労災保険に入りたいと思うのならまずこちらを検討してみて下さい。
一人親方労災保険組合では、月額500円で様々な特典が付いています。最短即日での加入も出来、全国に保険組合があるので場所にも困りません。オペレーターのサポートも手厚く、コンビニ払いなどの支払い方法にもしっかりと対応している労災保険です。
管轄労働局長承認【一人親方労災保険RJC】
一番安いを売りにしているのがこの労災保険です。1カ月ごとの短期契約をすることも出来るので、現場に出る月のみ加入するといった方法もありでしょう。
短期加入の取扱い保険では日本最大級といわれているのが一人親方労災保険RJCです。急な現場出勤の際にすぐに加入できるのは一人親方としては非常にありがたいですね。
労災保険特別加入が安い【一人親方団体 労災センター共済会】
共済会の労災保険では、一人親方労災保険特別加入の料金最安値で利用出来ます。他の労災保険よりも年会費が安く、トータルの支払い金額が安いのが特徴です。ネットから簡単に加入申し込みが出来るので、最短即日加入も可能です。支払い方法も豊富で、とにかく安い労災保険特別加入に申し込みたいのであれば、こちらの労災保険に加入しましょう。
一人親方労災保険の補償内容
いざ一人親方労災保険に加入することを決めたとき、どのような補償内容か気になります。労災保険によって若干異なるものの、大半に含まれている内容を紹介します。
【療養補償】
業務災害(現場作業中の事故)によって怪我をしてしまった場合、労災病院や労災指定病院にて治療を受けることが出来ます。もちろん費用は原則発生しません。
【休業補償】
業務災害によって業務を行うことが出来ない療養中で賃金の受け取りがない場合に休業の4日目から休業補償給付金が支給されます。
【傷病補償年金】
業務災害においてこうむった怪我などが1年半経過しても治っていない場合や一定期間の障害が発生している場合に、休業補償給付が傷病補償年金に移行します。
【障害補償一時金】
障害補償一時金は、あらかじめ決められた日数分の補償が給付されます。これは障害の等級によって決まり、低い投球の場合は一時金となります。
【介護補償】
業務災害によって怪我や障害を負った際、介護が必要とされ実際に介護を受けている労働者に給付されます。気を付けなければいけないのは、介護施設などに入所している場合などは給付対象にならない点です。
【遺族補償年金】
労災保険の加入者が業務災害にて死亡した際に、遺族に支払われる給付金です。
労災保険加入の目的の上位に入るのが残された家族のためにあるこの制度になります。配偶者、子供、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹を対象に給付されます。
【遺族補償一時金】
遺族補償一時金は、遺族補償年金対象者がいない場合、対象外の親族に一時金が支払われる制度です。
【葬祭料】
加入者が業務災害にて死亡した際、葬祭主催者に葬祭料が給付されます。対象者は遺族と思われがちですが、葬祭を行った人になります。
まとめ
以上、一人親方に加入をおすすめする保険5種類とおすすめの労災保険を紹介しました。
5種類の保険に関しては前向きに加入を検討しましょう。現場作業に出る一人親方には、必ず必要ですし、そもそも現場に出るにあたって加入必須の保険もあります。
労災保険も自身の身の安全や万が一の備えだけでなく、身近な家族を守るためにも加入しておきましょう。遺族年金の金額は支払う保険料や保険の種類でも変わるので、高すぎず安過ぎず適正の金額を選択しましょう。現場にそれほど出ることのない一人親方の場合は、短期で加入する労災保険も考慮しておくといいでしょう。