仕事の取り方の悩み

建設業に関わる方が独立や開業されたとき。または独立や開業してから5年くらい経過したとき悩みとなって出てくるのが「仕事の取り方」です。

商工会に相談しても、先輩達に相談しても、「何とかなるよ」と言われることが多いようですが、本人さんにとっては不安があるはずです。仕事の取り方って、業種は違っても同じ悩みなんです。

基本的な仕事の取り方って次の3つしかありません。

基本的な仕事の取り方3つ

基本的な仕事の取り方は次の3つが王道です。

人脈を使った営業

最初にはじめやすいのが、これまでの人脈を使った営業です。良い関係で勤めていた会社から独立されたのなら、仕事を回してもらうことができるでしょう。

しかし、これだけで営業していては、その会社がいつなくなるかわかりませんし、人間関係がギスギスしだして付き合いづらくなるかもしれませんし、もっと困るのが知り合いだからという理由で足元を見て安い金額で仕事が回ってくるかもしれません。

こういう状態だけで満足できるのなら問題はありませんが、やはり独立したのなら新しいお客様を獲得していきたいところです。

そこで名刺を持って仕事を見つけに営業することになります。ここで注意しておきたいのが、異業種交流会は参加しやすいイベントですが、実際にはあまり人脈は広がりません。

そもそも人脈を持っている人なら、異業種交流会へ参加していませんから、人脈が無い人同士が集まっていると考えることもできます。

では、どういった方法なら人脈を使った営業ができるのかというと、ポイントは「趣味」から入っていくことです。

例えば「ゴルフ」は良い選択だと思います。一緒に過ごす時間も長いですし、共通の話題があることは距離を近づけてくれます。

もしあなたの元に名刺を持って営業に来た若い人が居たとして、その人が名刺交換だけで終わったなら、名前や印象すら覚えていないでしょう。しかし、その人があなたと共通の趣味があり、少しの時間でも話すことがあれば、名前も雰囲気も覚えているはずです。

「人脈を使った営業」という言葉だけなら、交流会がイメージしやすいものですが、新しい人脈を作り、そこから仕事を手に入れるなら経営者(仕事の決裁権を持っている人物)がやっている趣味から関係性を作るのがおすすめです。

インターネットで検索

建設業の方なら、インターネットで検索して探すと、やってほしい仕事を応募している企業が見つかります。

例えば、あなたの仕事エリアにある業者のホームページを検索して見ていきましょう。その中には「職人募集」をしているところがあるはずです。

見つけたらまずは条件を確認し、応募することで新しい関係の一歩を踏み出すことができます。

インターネットが普及する以前なら、こうした仕事の取り方はできませんでした。しかし、今は手元にスマートフォンがありますから、いつでもどこでも調べることができます。

マッチングサービスの活用

建設業専門のマッチングサービスがあります。

仕事をしてほしい人と、仕事をしたい人がインターネットで出会える場所です。

マッチングサービスへ登録することで、直接仕事を受けられる可能性もありますので、下請けではなく元請けとして仕事ができることもあります。

人脈が手詰まりになっているなら、マッチングサービスの活用で新規開拓の幅を広げてみましょう。

インターネットで仕事を見つける方法

飛び込み営業は、現在かなり難しくなっています。特にアポなし営業は、工務店様でも「帰ってくれ」ということになりかねません。

少し大きな工務店さんなら、受付で終わってしまうこともあります。

でも、今の時代インターネットという便利なツールがあります。まずは地域の業者さんを検索してみましょう。

すると、検索結果に様々な業者さんのホームページが出てきます。

検索順位を気にしよう

検索結果で気にしておきたいのが検索順位です。

検索順位が上位のホームページは、エンドユーザーが多く見ている可能性があります。ということは、上位の業者さんは仕事が多いと予測することができます。

また、上位に表示させるためには、SEO対策という手間の掛かることを継続して行う必要があるのですが、この対策は時間かお金が必要になります。

何が言いたいのかというと、

時間とお金を使ってエンドユーザーを集める努力をしている業者 = 儲かっている業者

ということです。

時間もお金もないのなら、こんな対策をしていません。

他にも広告を出している業者さんも注意して見るポイントです。

広告を出す = お金が掛かる = 儲かっている

ということです。もし儲かっていないのなら広告を出す余裕はありません。

このように、インターネットで検索した結果、上位に表示される業者さんや広告を出している業者さんのホームページを端から見ていき、職人募集をしていないかチェックしていきましょう。

地域展開も確かめよう

全国展開している業者さんなら、常に仕事がありますので職人募集をしているところが多いです。

また、地域に2店舗以上のお店を持っておられる業者さんも狙い目です。だって事業を大きくしたいと考えておられるワケですから、仕事もたくさん取っているはずです。

ということは職人が不足している可能性が高いですね。狙い目だと思いませんか?

法人か個人かチェック

法人企業が良いということではありません。

ただ、法人と個人を比較すると、法人企業の方がルールも決まっているので話がしやすい、進めやすいという特性があります。

また相手は法人ですから、それなりにこちらへの対応方法もわかっているため、嫌な気分になる可能性が低くなります。

言うなれば、「一般的な教養があり、常識が通じる相手」と考えることができます。ただ、個人の方でもきちんとされている方は当然いらっしゃいます。どちらかを見極めるためには経験も必要になるので、最初はある程度対応が予想できる法人からスタートしてみると、ストレスも少なくなります。

元請けになりたい人はこの方法を!

あなたが下請けではなく元請けになりたいと考えておられるのなら、ここからお話する方法を今からでもはじめておきましょう。

早ければ早いほど成功確率も高くなります。

デジタルの力で認知度をアップ

元請けになるということは、あなたのお客様はエンドユーザー(一般消費者)です。工務店やハウスメーカー、中堅ゼネコンではありません。

現在のエンドユーザーは、どうやって自分の知りたいことを探しているでしょう。おわかりのように、インターネットを使って探しています。

なら、あなたも今日からインターネットを使って、エンドユーザーに見つけてもらうための活動をスタートしましょう。

具体的には、ホームページを用意することです。デジタルの力で認知度を高めることがスタートラインです。

訪問者が求める情報を用意しよう

ホームページをはじめることは簡単です。

難しいのは、ホームページへ掲載する情報のあり方。ポイントは、あなたが話したいことではなく、訪問者(エンドユーザー)が求める情報を用意することです。

マーケティングでは「顧客視点」と言われることです。

『顧客視点のマーケティングとは?こんな時期だからこそ行動と心理を深堀しよう!』

提供できるサービスを明確に

ホームページには、あなたが提供できるサービスをわかりやすく伝えましょう。

外壁塗装専門店

戸建て住宅専門店

リノベーション専門店

もっと絞るなら

窓専門店

バリアフリーリフォーム専門店

二世帯住宅リフォーム専門店

わかりづらいサービスは、誰にも覚えてもらえません。

顧客視点を理解しよう

顧客視点を理解しようとしてください。

買い物へ行っても

どうしてこの人は魚を買ったのか

どうしてこの人は「○○の水」を選んだのか

迷った末に選んだカップ麺はなぜ「○ースコック」だったのか

正解があるわけではありませんが、こういう訓練をすることで顧客視点が磨かれていきます。

継続して情報公開

ホームページの認知度をアップするためには、継続した情報公開が必要です。

技術的なこと

業界で流行っていること

業界で注意したいこと

仕事の事例

お客様の声

仕事に関係する情報を、顧客視点でまとめて公開しつづけてください。

『コンテンツマーケティングとは簡単に説明するとこんな仕組みです』

地域絞りで広告スタート

ホームページが整ってくれば、地域で絞って広告を出すことができます。

ポイントは「地域で絞る」こと。こうすることで、広告費用を抑えることができます。自分の対応エリアを考えて絞りましょう。

『広告費の予算の決め方~HP集客を速度アップ!~』

オンラインセミナーや相談会も活用できる!

新型コロナウイルスの影響で、オンラインセミナーや相談会が普及しました。これは僕たちにとっては大きなメリットです。

メールでのお問い合わせや電話でのお問い合わせ以外に、オンラインでの問い合わせ方法も用意しておきましょう。

人は相手の顔を見て話すことで親近感を持ちやすくなります。