前回は請求できる「損害賠償」の内訳について解説しましたので、今回は実際にどうやったら請求出来るのかについて詳しく見ていきたいと思います。

損害賠償を請求する方法

① 交渉

まず始めに事業者と交渉を行う必要があります。いきなり「はい、請求書。これだけかかりました。慰謝料はこれだけください。よろしく。」とはなりません。労働者側としては、労災の発生原因が事業者の安全配慮不足である事を主張して、被った被害とその費用について、事業者に対して正確に伝える必要があります。

とはいえ複数の要因が重なって事故が発生してしまう事が多い建設現場では、責任の所在が複雑となるために、それぞれの事業者が責任逃れの主張をする時代になりえる可能性があります。労働者としてはとりあえず形式的でも良いから謝罪と、被った被害総額を全て補填して貰えれば良いのに…と辟易してしまいます。

② 労働審判

「労働審判」とは、労働者と事業主との間の労働関係のトラブルについて、原則として3回以内の期日によって解決を目指す手続きのことです。

この審判は、一般的な裁判とは異なり、迅速かつ簡易な手続きで労働問題を解決できることが特徴なので、急ぎで補填が必要であったり、出来るだけ早く事を済ませたい場合に適しています。

ここで注意しなければいけないのが、労働審判は、「労働契約関係にある、労働者と事業者間のトラブル」のみが対象なっています。なので、労働契約関係のない元請業者や発注者との間のトラブルは、原則として労働審判では対処できないのです。そのため、責任のある事業者に対して賠償を追及する場合には、労働審判ではなく、裁判を提起しなければいけません。

③ 裁判

労働者側から事業者側に対して、使用者責任や安全配慮義務違反があったことを主張・立証する必要があります。もし仮に、事業者に責任が存することが立証できなければ敗訴してしまうことになるため、証拠の有無が非常に重要なものとなってきます。例えば劣悪な環境で働かされていた時の現場写真や日記、その期間に受けた治療の請求書等、記録として残せるものは面倒くさがらずに保管しておく事をおすすめします。

労災の種類にもよりますが、障害や痛みなど、何かしらの異常で疲弊した状態で事を進めるには限界があります。裁判の手続きをすすめるにあたっては、法律の専門家である弁護士に依頼することが最も簡単で、勝率が高くなります。まずは無料相談などを利用して、何をすべきかを明確にするのが大事です。

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回は損害賠償の請求方法について解説させて頂きました。勿論賠償はするけども、その費用を少なく出来るならば低く抑えたいのが経営者の性なのか、どうしても一筋縄ではいきません。次回は損害賠償を請求するにあたって、弁護士に依頼するのが最善である理由について見ていきますので、是非読んで頂ければと思います。