鉄骨や鉄筋、そのほかの金属部材を強固に接着するためには溶接工の力が必要不可欠です。特に骨組みとなる鉄骨や鉄筋は、建物の根幹といってもいい重要なもので、それらを綺麗にかつ正確につなぎ合わせるためにも、どういった工具が使われているのかを解説していきたいと思います。

グラインダー

金属の切断、ビードの手入れや研磨、溶接箇所の前処理などに使用する工具です。溶接部分に凹凸や汚れ、錆などがあると綺麗に接着する事が出来ないため、最もよく使われると言っても過言ではありません。ちなみに細かい部分の手入れには棒状に口が伸びたものも併せて使用します。

防塵マスク

溶接時にはヒュームと呼ばれる人体に有害なガスが発生します。防塵マスクを着用せずに作業を行ってしまうと、金属熱といって、風邪をひいたときの様な頭痛やだるさといった症状を引き起こしてしまうため、体が資本の職人にとっては必ず避けなくてはいけません。

ワイヤーブラシ

溶接後に、発生したスラグを取り除いたりする時に使用するブラシで、チッピングハンマーと一体化になっている物を使うと作業効率が上がるのでお勧めです。

チッパー

主に溶接時に発生するスラグやスパッタの除去に使用する工具です。チゼルと呼ばれる金具部分を高速で振動させて溶接部の汚れや錆を落とす事が可能です。除去した破片が周囲に飛び散る為、使用には十分気を付けなければいけませんが、仕上がりを綺麗にするためにも必要不可欠な道具の一つです。

ウェルパー

特殊な形状をした溶接専用のペンチです。ノズル着脱と先端や内部についてしまったスパッタの除去やチップの着脱、番線やワイヤの切断など、これ一つで様々な作業を効率よく行える道具で、溶接工にとって無くてはならないものです。

自動遮光溶接面

溶接時に発生するアーク光と火花から顔を守るために使用する防護面です。かなり強い光と、高熱の火花が飛び散る溶接では目の損傷や火傷など、様々な危険と隣り合わせです。また溶接時に一般的な面を使用すると、面を持つ手で両手がふさがってしまうため、片方の手が空くヘルメットタイプの遮光面が非常に便利です。

溶接手袋

溶接時に発生するアーク光も火花もかなり高熱で、溶接部の温度もすさまじい高さとなります。万が一触れてしまったら大やけどは免れません。作業を効率よく、安全に行うためにもこの厚手で絶縁性能もある溶接手袋をはめておく事で、そういった心配もなくなる必需品です。

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回は溶接工の職人が現場で溶接をする際に必須な道具を解説させていただきました。溶接といっても前処理や副産物の除去、仕上げなどで上記以外にも色々な道具が使われているので、興味をもった方は是非どんな道具や工具があるのか調べてみてはいかがでしょうか。