求人最多、建設現場で重宝される鍛冶工
今回は少し鍛冶というイメージとは違った、建設現場で活躍する鍛冶工の仕事について解説していきたいと思います。もちろん鍛冶という事で、主に鋼や鉄を扱う作業が多く、仕事内容も多岐に渡ります。
鍛冶工の業務内容
建設業における鍛冶工の仕事は主に5つあり、鋼や鉄材の運搬、工材の切断、加工、塗装、そして取付けが挙げられます。工場から送られてくる鉄骨などの鋼材は基本的に加工されていない状態で届きます。それらを鍛冶工が構造図、施工図などを元に正確な寸法で切断し、組み上げていく必要があります。また、鉄骨同士を強固に固定するためにプレートとボルトを使って接合部を溶接して安定性や躯体としての強度を出す作業もあります。
また建物本体の作業だけでなく、手すりや外部階段といった付属的な箇所や、金物の作成と設置、鉄骨部材の解体などがあり、建設現場のありとあらゆる鉄製品を扱う仕事となっています。
しかし、上記の業務を行うにあたって、常に危険と隣り合わせという事も常に頭の中にいれておかなければいけません。工材を切断する際の工具や溶接に使用する器具などの扱いを間違えてしまえば命に関わります。それに加えて不安定な高所での作業も多数ある事から落下事故などの危険性もある仕事です。
鍛冶工の目指し方と必要な資格・免許
鍛冶工を目指すにあたって事前に必要な資格や学歴はありません。未経験からでも十分スタートを切れますが、まずは熟練の職人のもとで経験を積むところから始めるのが良いでしょう。建設業界は需要が高く、未経験者でも歓迎してくれる会社が多数あるため、求人や弟子入り先も見つけやすいのが現状です。強いて言うのであれば体力をつけておく事です。重い建材の運搬や、機材の持ち運び、それが熱い日差しのさす夏場や厳しい寒さの冬場でもあると考えると、しっかりとした自己管理能力と体力が求められる事は言うまでもありません。
鍛冶工の会社に入ると、基本的に先輩の補助として一緒に現場を回り、技術や作業の流れなどを学ぶ所から始まります。危険が多くある工事現場で鍛冶工が身に付けなければいけない技術や知識はたくさんあります。例えばクレーンに物を掛け外しする玉掛けという作業をする際に使用するワイヤーロープの種類や鉄板、パイプの種類などにも決まりがあり、仮に間違った工程を踏んでしまうと自分だけでなく、他の作業員の命にも関わる重要なポイントです。
鍛冶工はクレーンの運転免許、玉掛け技能、ガスやアークによる溶接資格などの資格が必要となります。勿論全てもっている必要はないですが、持っていればその分だけ従事できる仕事内容が増えるので自分のキャリアアップにも有利です。
まとめ
今回は鍛冶工という建設業に特化した鍛冶職人の仕事内容と資格について解説させていただきました。次章では鍛冶工の平均的な給与や休日、労働環境などについて説明していきますので、興味をもった方は是非読んで頂けたら幸いです。